歯の真ん中がずれている状態のリスクとは?原因や治療法について
2025/11/20
こんにちは、西葛西の歯医者、木村歯科医院です。
上下の歯の中心線が顔の中心と一致していない状態を、正中不一致といいます。
このような歯の中心のずれは、かみ合わせの乱れにつながり、食べ物をきちんとかめなくなったり、頭痛や肩こりなどの不調を引き起こしたりする要因になります。
今回は、正中不一致のリスクや原因、治療方法について解説します。
正中不一致が起こる原因
口周りの習慣
口周りの習慣は、歯の正中がずれる大きな要因になります。
代表的な癖としては「かみ癖」「舌癖」「頬杖」などがあり、例えば片側だけで食べ物をかむ習慣がある場合、咀嚼に使う筋肉の発達に左右差が生じ、正中不一致が起きやすくなります。
そのほか、舌で前歯を押す、安静時に舌が前歯に触れている、頬杖をつく癖がある、うつ伏せや横向きで寝るといった習慣も、正中不一致に影響を及ぼします。
骨格と発育の影響
成長期におけるあごの発育不良や骨格の遺伝的特徴、過去のケガなどは、正中不一致の原因になります。
こういった骨格を要因とする正中不一致は、習慣の改善や矯正治療だけでは治療が難しい場合があり、外科的治療が必要になることもあります。
歯科治療の影響
矯正治療や抜歯、虫歯治療は、歯並びやかみ合わせのバランスに直結するため、計画的に行わなければ正中のずれを引き起こすことがあります。
例えば、片側だけ小臼歯を抜くと、隣の歯が傾いて動いてくることで、歯列全体のバランスの崩れにつながる場合があります。
また、虫歯で歯を削った後に装着した詰め物やかぶせ物の高さが左右で異なる場合も、かみ合わせのバランスが乱れ、時間の経過とともに正中がずれてくることがあります。
正中不一致を放置するリスク
顔のゆがみ
正中がずれているということは、歯並びが左右で非対称になっているということです。
そのため、筋肉のバランスが崩れて、顔のゆがみが進行する可能性があります。
顔のゆがみは見た目のコンプレックスにつながるだけでなく、あごや咀嚼筋に負担をかける原因にもなります。
放置すると、咀嚼筋の緊張が左右で偏り、骨格の歪みや筋肉の疲労を引き起こすこともあります。
体調不良のリスク増加
正中のずれを放置すると、口周りの筋肉に過度な負担がかかり、硬くなることがあります。
このような筋肉のこわばりは、血流を妨げることで、頭痛の一因となったり、慢性的な肩こりや首こりを招いたりすることもあります。
また、かみ合わせの偏りは咀嚼の効率を下げることから、消化不良や顎関節への負担増加につながる場合もあります。
顎関節症のリスク増加
顎関節症は、口を開けると痛みを生じたり、開閉の際に「カクッ」と音が鳴ったりする病気です。
症状が進むと口を動かしにくくなり、重度の場合には手術が必要になることもあります。
こうした顎関節症は、かみ合わせの不具合や歯ぎしり・食いしばりといった癖がある場合のほか、正中不一致がある場合にも起こりやすく、悪化しやすいことが知られています。
これは、正中がずれると上下の歯が本来の位置でかみ合わなくなり、顎関節に不自然な力がかかるためです。
その結果、関節円板や周囲の筋肉に負担が蓄積し、痛みや口の開けにくさを引き起こします。
虫歯・歯周病のリスク増加
歯の中心がずれている方の多くは、同時に歯並び全体にも問題を抱えています。
歯並びが乱れていると、食べものをしっかりかめずに口の中に残りやすくなったり、歯ブラシが届きにくくなって磨き残しが増えたりします。
正中不一致を抱えている方の虫歯・歯周病リスクが高まるのは、こういった要因からです。
さらに、正中不一致によるかみ合わせの偏りは、歯の一部に過度な力がかかる原因となり、歯周組織への負担も増加します。
正中不一致の治療方法
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットという装置を取り付け、ワイヤーを通して力を加えることで歯を動かす矯正方法です。
従来はシルバーの色をしたブラケットとワイヤーが一般的でしたが、現在は白や透明のブラケットやワイヤーを扱っている歯科医院も多くなってきており、以前よりも見た目を気にせず治療を進められます。
ワイヤー矯正による正中不一致の改善は、歯を細かく動かして調整できることが大きな特徴です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、薄いプラスチック製の透明な装置を歯に装着して歯並びを整える方法です。
装置は目立ちにくく取り外しもできるため、見た目の負担が少なく、食事や歯磨きのときに外せて清潔に保ちやすいというメリットがあります。
ただし、全体的にかみ合わせが悪化しているケースや骨格レベルのズレがある場合には、マウスピースだけでは正中不一致の調整が十分にできないことがあります。
外科手術
骨格が原因で正中がずれている場合は、外科手術と矯正治療を組み合わせて治療を行います。
治療の流れとしては、まず手術に向けて術前矯正を行い、歯列を整えます。
この期間はおよそ6か月から1年半ほどです。
次に、あごの骨を切断して再配置し、中心に揃える手術を行います。
これには入院が必要となり、入院期間は一般的に2週間程度です。
その後は術後矯正で細かな歯の調整を行い、6か月から1年ほどかけてかみ合わせと歯並びを整えていきます。
最後に、後戻りを防ぐためのリテーナーを装着する保定期間があり、1~2年かけて歯列を安定させます。
補綴治療
虫歯や過去の抜歯が原因で正中がずれている場合は、補綴治療で歯並びを調整することも可能です。
かぶせ物やブリッジを用いて欠損部を補うことで、隣接する歯の傾きを整え、正中線を調整します。
このような場合の治療は、矯正治療に比べて短期間で行えるというメリットがあります。
まとめ
歯の正中不一致は、かみ合わせの不具合や体調不良を引き起こす可能性があります。
原因は日常の口周りの習慣、骨格や発育の影響、過去の歯科治療など多岐にわたり、治療方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正、補綴治療、骨格のズレが大きい場合には外科手術などがあります。
矯正治療では、習慣や口腔筋機能の改善も併せて行うことで、後戻りを防ぎ、より安定した歯並びを得やすくなります。
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