歯周病の検査は痛い?検査の種類や検査内容を解説
2025/08/20

こんにちは、西葛西の歯医者、木村歯科医院です。
歯周病は、日本人の成人の多くが罹患している病気です。
進行すると歯を失う原因になるだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことが知られています。
そのため、定期的な歯周病の検査を受けることはとても重要ですが、歯周病の検査は痛いという不安から、検査を避ける方も少なくありません。
今回は、歯周病検査の種類やそれぞれの内容、そしてなぜ痛みが伴うのかについて解説します。
痛みを感じる歯周病検査とは

歯科医院では、歯周病のリスクや進行状況を把握するために、歯周ポケットの深さ、歯垢や歯石の付着状況、骨の状態などを詳細に確認します。
この確認のために行われる検査の中で、特に痛みを感じることが多いのは、「プロービング検査」です。
この検査では、プローブという細長い器具を使って、歯ぐきと歯の間のすき間を測ります。
痛みを伴うのは、プロービング検査の際に歯ぐきが炎症を起こしている場合です。
毎日のブラッシングでは取り切れない汚れや細菌が原因で炎症が起こっている場合、その部位にプローブが触れることで痛みが生じます。
健康な歯ぐきであれば痛みは感じない
歯周病検査で痛みを感じるのは、歯ぐきが健康でない場合です。
健康な歯ぐきであれば、歯周ポケットにプローブを挿入しても痛みや不快感を覚えることはほとんどありません。
一方、歯周病やそれに類する炎症がある場合、プローブが歯ぐきに触れると出血を起こすことが多く、それが痛みの原因となります。
この出血は歯ぐきが炎症を起こしている証拠であり、歯周病が進行しているサインです。
普段からしっかりと口腔ケアを行い、健康な歯ぐきを維持することが痛みの予防につながります。
歯周病の検査方法
プロービング検査
前述したように、プロービング検査は、歯と歯ぐきの境目にある溝にプローブを差し込み、その深さを測定する検査です。
この溝のことを「歯周ポケット」と呼び、歯周ポケットの深さをチェックすることで、歯周病の進行状態を把握します。
健康な状態であれば歯周ポケットの深さは0.5〜2mm程度ですが、軽度の歯周炎では3〜5mm、中等度では4〜7mm、重度であれば6mm以上の深さになります。
またプロービング検査では、歯周ポケット内の歯石や歯垢の有無も確認します。
歯石とは、歯垢が硬化したもののことであり、歯石の中に含まれた細菌が増殖することで、歯周病の進行が助長されます。
歯の動揺度検査

歯は、健康であればほとんど動くことはありませんが、歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨が破壊され、ぐらぐらと動くようになります。
歯の動揺度検査は、そのような際に歯周病の進行によって歯がどの程度揺れるのかを確認する検査です。
ピンセットを使用して歯を一本ずつつまみ、わずかに動かしてその動揺度を計測します。
この動揺度を確認することで、どれほど病状が進行しているかを把握し、どのような治療が必要なのかを判断することができます。
レントゲン検査

レントゲン検査は、歯とその周囲の骨の状態を把握するための検査です。
デンタルX線写真は限られた範囲を詳細に把握するのに役立ち、パノラマレントゲンは広範囲の観測を可能としています。
歯槽骨は歯ぐきに隠れているため目視では確認できませんが、レントゲンを使用することでその状態を細かく観察できます。
これにより、歯周病がどの程度まで進行しているのか、どのような治療が必要であるかの判断を行うことができます。
プラーク付着率検査

プラーク付着率検査では、歯周病の原因となる歯垢の蓄積状況を確認します。
この検査では染色液を使って歯垢を視覚化し、どの部分にどの程度歯垢が付着しているかをチェックすることができます。
検査結果はプラークコントロールのための指針となるほか、日々のデンタルケアによる口内環境の変化を確認するための材料ともなります。
唾液検査

唾液検査は、歯周病や口腔内の健康状態を評価するために行われる検査方法です。
唾液を採取してその成分を分析することで、歯周病のリスクや口内の状態を確認します。
唾液には炎症の指標となる成分や歯周病菌の存在が推測できる成分が含まれており、これを分析することで口腔内のリスクを把握することができます。
痛みもなく、患者さんの負担が少ない検査方法です。
歯周病検査の流れ
歯周病検査で基本的にまず行われるのはプロービング検査です。
プロービング検査で歯周ポケットの深さを測定することで、炎症や歯周病の進行度合いを確認します。
その際の出血の有無も重要な判断材料となります。次に、動揺度検査で歯の安定性を確認します。
さらに、レントゲン検査で見えない部分を観察し、歯周病の影響を視覚化します。
検査を受けることで、現状を把握し、個々の状態に合った治療計画を立てることが可能になります。
歯周病のクリーニング中の痛み

歯周病の予防および治療の一環として行われるクリーニングは、口内の衛生環境を保ち、歯や歯ぐきの健康を維持するための重要な処置です。口内の歯垢や歯石を除去し、歯の表面を滑らかにすることで、炎症の改善とその後の汚れや細菌の付着防止を図ります。
クリーニング中は、健康な状態の歯ぐきであれば痛みが生じることは基本的にありませんが、過度の歯石の蓄積や歯ぐきの炎症がある場合は痛みを感じることがあります。
痛みが強い場合は、状況に応じて局所麻酔を使用し、痛みを軽減することが可能です。
歯ぐきの状態によっては出血の量が多くなることもあるため、日々のセルフケアとともに定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが、クリーニング時の痛みを減らすためには大切です。
まとめ

歯周病の検査は、口内の健康を維持するために欠かせないものです。
痛みに不安を感じる方にとっては定期的に通うことが苦痛に感じられるかもしれませんが、定期的に通うことで痛みを減らすことができます。
痛みが不安な方は、必要に応じて麻酔で感覚を和らげることもできますので、検査やクリーニングの前に歯科医師に相談しましょう。
歯科医院への足が遠のいているという場合には、ぜひこの機会に歯科医院を訪れ、口内環境の確認と必要なケアを受けてみてください。
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