詰め物やかぶせ物が原因で口がくさい?原因や対処法を解説
2024/10/20
こんにちは、西葛西駅徒歩5分の歯医者、木村歯科医院です。
「詰め物をした歯がにおう気がする」
「口臭の原因はかぶせ物にあるのではないだろうか」
そのように、詰め物やかぶせ物がにおいのもとになっていると考えられる場合、その原因はどこにあるのでしょうか。
原因や対処法を解説します。
詰め物やかぶせ物がくさいと感じる場合に考えられる原因
汚れがたまっている
詰め物やかぶせ物がくさいと感じる代表的な原因の一つが、詰め物・かぶせ物と天然歯との間にたまった汚れです。
特に、保険診療で入れた銀歯やレジンの補綴物の場合、天然歯との隙間ができやすく、そこに汚れがたまりやすいというデメリットがあります。
また、レジンは吸水性があるため細菌が繁殖しやすく、セラミックなどと比べると表面がわずかにデコボコとしているため汚れが付着しやすいというデメリットがあります。
自由診療のオールセラミックやジルコニアセラミックなどに関しても、保険適用の素材よりはフィットさせることができますが、段差や隙間が全くない状態にすることは困難なため、汚れがたまるリスクはあります。
このように、周辺に汚れがたまることが、詰め物やかぶせ物がくさいと感じる原因の一つです。
虫歯が再発している
上記のように汚れがたまったことで虫歯が再発し、においを放っている可能性もあります。
虫歯がにおいを放つ原因は複数あり、一つは食べかすなどの汚れが細菌に分解されていく過程でにおいを発生させるからです。
そのほかに、虫歯がひどく進行したために神経が腐敗してしまった場合や、歯ぐきに膿がたまってしまった場合にも、食べ物が腐ったようなにおいを発生させます。
歯周病が進行している
詰め物やかぶせ物の周囲にたまった汚れが原因で、歯周病になっている可能性もあります。
歯周病菌は、食べかすなどのたんぱく質を分解する過程でメチルメルカプタン、ジメルサルファイド、硫化水素といった種類のガスを発生させます。
これらは揮発性硫黄化合物と呼ばれており、玉ねぎが腐ったようなにおい、キャベツが腐ったようなにおい、卵が腐ったようなにおいをそれぞれ発生させます。
それぞれでにおいの種類は多少異なりますが、生ごみの腐敗臭に似たにおいがするという点で共通しています。
銀歯やレジンが劣化している
詰め物やかぶせ物を入れてから時間がたっている場合、素材が劣化している可能性があります。
特に保険適用の銀歯やレジンの場合は、日々使い続けることで小さな傷がいくつもつき、変形も起こります。
そういった傷や隙間には汚れがつきやすく、歯ブラシなどでは落としづらいため、汚れが蓄積しにおいを放つことがあります。
自由診療の素材は基本的には保険適用の素材よりは劣化しにくく、耐久性や清掃性に優れていますが、やはり経年劣化をゼロにすることはできません。
そのため、付着した汚れからにおいの原因となる細菌が繁殖する可能性があります。
根管貼薬剤のにおいがしている
根管治療中に仮の補綴物からにおいがする場合は、根管貼薬剤のにおいの可能性があります。
根管貼薬剤とは、根管の内部を殺菌するために注入する薬剤です。
水酸化カルシウム製剤を中心に、根管貼薬剤にはいくつかの種類があり、歯科医院によって使用している薬剤は異なります。
水酸化カルシウム製剤の場合には、無臭のためにおいの原因になることはありませんが、それ以外の薬剤を使っている場合には「昔ながらの歯科医院のにおい」と称されることが多い、薬剤系のにおいがすることがあります。
詰め物やかぶせ物がくさい場合の対処法・治療法
キシリトールガムやうがいで一時的ににおいを解消する
外出先など、すぐには歯磨きや歯科医院の受診ができない場所にいる場合には、キシリトールガムをかんだり、うがいをしたりすることで一時的ににおいに対処しましょう。
詰め物やかぶせ物がにおうと感じる場合の原因は虫歯や歯周病、汚れの付着であることが多いため、根本的な解決にはならない可能性が高いですが、口臭を和らげることができます。
セルフケアを丁寧に行う
食べかすなどの汚れがにおいの原因になっている場合、詰め物やかぶせ物に付着している汚れを取ることで解消可能です。
天然歯との境目を中心に、丁寧に磨くようにしましょう。
特に起床時は、就寝中に口の中で細菌が増えることで口臭が強くなりやすいため、寝る前の歯磨きを丁寧にすると口臭を抑えやすくなります。
セルフケアグッズをプラスする
「セルフケアで使っているのは歯ブラシだけ」という方は、セルフケアグッズをプラスしてみるのがおすすめです。
歯ブラシだけでは取り切れなかった汚れも、ほかのグッズをプラスすることで落としやすくなります。
具体的には、歯と歯の間の汚れを落とすためにはフロスや歯間ブラシをプラスしましょう。
そのほか、舌の汚れを落とすために舌ブラシ、歯ぐきや粘膜の汚れを洗い流すためにマウスウォッシュなど、目的に合わせて選んでみてください。
歯科医院で定期的に検診とクリーニングを受ける
詰め物やかぶせ物からにおいがする場合には、虫歯になっている可能性やセルフケアでは取り除くのが難しい汚れが付着している可能性があります。
そのため、定期的に歯科医院でトラブルが発生していないかのチェックとクリーニングを受けましょう。
定期的に通っていれば、虫歯や歯周病になってしまった場合も早い段階で気付けるので、治療が大がかりになることもなく、歯を守れる可能性が高くなります。
詰め物やかぶせ物の素材を変える
詰め物やかぶせ物の劣化が口臭の原因になっている場合は、新しく作り直すことが口臭改善の近道です。
同じ素材を使用する場合でも、新しく、より歯に適合する補綴物に付け直すことで、においが発生しにくくなります。
また、銀歯やレジンから、セラミックに変えるという手もあります。
セラミックは、天然歯に似た色味をしており、つるつるとした素材のため、汚れが付きにくいという特徴があります。
また、自由診療であれば歯型を取る道具などに関する制限がなくなるため、より天然歯とフィットする詰め物やかぶせ物を作りやすくなります。
まとめ
詰め物やかぶせ物がくさいと感じる場合、まずはそれまでよりも丁寧にセルフケアを行いましょう。
それでもにおいが消えない場合には、汚れがたまっているのではなく、ほかの原因でにおいが発生している可能性がありますので、歯科医院の受診をご検討ください。
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