根管治療
可能な限り「再発を防ぐ」精密根管治療
歯科専用の拡大鏡の使用
ニッケルチタンファイルの利用
MTAの使用
治療前 | 治療後 |
治療前 | 治療後 |
保険適用。根管治療の症例。
リスクとして、稀ではありますが再発することがあります。
なぜ、一向に良くならないのか? なぜ、再発してしまうのか?
「根の治療に何回も通っているけど治らない」
「半年前に根の治療をした歯がまた痛くなった」
このような質問が後を絶ちません。
このような結果になってしまうのはなぜでしょうか?
理由としてよく上げられるのが、日本の保険制度の限界という論調です。
保険治療には様々な制約があり、その制約の中では、患者に適した治療ができないというものです。これも一理あると思いますが、すべてではありません。
なぜなら、「感染してしまった悪い部分をしっかり除去するテクニック」と、「再感染を防ぐために根管内を隙間なく充填剤で埋めるテクニック」をしっかり行うことで、保険であっても、再発を防ぎながらの治療が可能なためです。
しかし、この2つをしっかり行えるドクターは多くありません。
そのため、「根管治療は再発してしまうもの……」という認識が広まっています。
可能な限り歯を残したい……
再治療の苦しみから解放されたい……
このようにお考えの方、一度、私にお口を拝見させてください。どのような形であっても、「納得のいく」説明をいたします。
当院が行う、「精密」根管治療の特徴をご紹介
当院で行う根管治療において特徴的な事項をご紹介します。
特徴1治療の精度を飛躍的に高める「歯科専用の拡大鏡」
歯科専用の拡大鏡(高倍率ルーペ)とは、その名の通り、視野を拡大する機器です。
根管治療においては、どれだけしっかりと問題部位を目で確認できるかが成功の成否を分けますので、成功率を上げるためには欠かすことができない機材になります。
下の画像は「肉眼の視野」と「ルーペの視野」の比較になります。
どちらの方が精度の高い治療ができるかは一目瞭然ですね。
肉眼の視野 | ルーペの視野 |
特徴2CT診断
従来のX線写真は二次元的な「平面」での診断しかできませんが、歯科用CTスキャンでは三次元の「立体画像」として診断できるため、これまで見えなかったものが見えるようになり、診査診断の精度が格段に向上し、より良い歯科医療を患者さんにご提供できます。
特徴3柔軟性を持つ「ニッケルチタンファイル」の利用
根管治療では、細菌に侵された部分を除去するために、「ファイル」と呼ばれる器具を使用します。
当院では、優れた柔軟性があり、ムラなく効率的な治療を可能とするニッケルチタンファイルを使用しています。
特徴4殺菌作用と歯の組織再生効果のある「MTAセメント」の活用(保険/自費はケースによる)
根管治療の最後の仕上げとして「根管充填」という工程があります。
これは、歯の神経を取ったことにより空洞になった根管内を緊密に塞ぐ処置のことを指すのですが、この際、隙間を適切に塞ぐことができなければ、再び感染してしまう可能性が高まります。
一般的には「ガッタパ―チャ」と呼ばれる、ゴムのようなもので隙間を塞ぐのですが、複雑な構造の根管内をこのガッタパ―チャでは適切には塞ぎきれないケースがあります。
一方、当院が導入している「MTAセメント」では、根管内を隅々まで緊密に塞ぐことができ、かつ、殺菌作用があり、歯の組織再生効果も兼ね備えているため、通常では塞げない穴の開いたケースでも使用することで良好な治療の経過が期待できます。
治療後の歯を「より綺麗に」そして「長持ち」させるための工夫
根管治療後は、コアと呼ばれる支台を入れ、その上に被せ物をしていきます。
当院では審美性・耐久性に優れる「ファイバーコア」を利用しています。
ファイバーコアとは?
根管治療後に被せ物をするためには、補強のための土台を作る必要があります。
その土台になるのが「コア」です。
ファイバーコアの特徴は「審美性」「耐久性」になりますのでそれぞれご説明します。
審美性
ファイバーコア | 金属コア |
裏側から光を当てた時の「光透過性」の比較です。
左がファイバーコア、右が金属コアです。
どちらの方が綺麗に見えますか?もちろん左のファイバーコアですよね。
ファイバーコアはその性質上、光を透過しやすいのですが、金属コアは光を透過させませんのでどうしても影ができてしまい審美性が劣ります。
破折の可能性
ファイバーコアは「しなる」性質を持つため、強い力が加わった場合でも力を上手に分散させることができます。
しかし、金属コアの場合、しなる性質がないため、力が歯根に集中し歯根破折という問題を引き起こす可能性があります。
技術を要する「歯根端切除術」の実施
根管治療を行っても症状が改善しない場合は、「抜歯」の選択が一般的です。
しかし当院では「歯根端切除術」を実施することで、可能な限り歯を残す治療が可能となっています。
歯根端切除術
根管治療がうまくいかなかった場合、根っこの先っぽの方に「膿の袋」ができる場合があります。
膿の袋があまりに大きい場合には抜歯になりますが、そうでない場合は、外科的に根尖(根の先っぽ)を切断すると同時に膿の袋を摘出する処置を行います。
これを歯根端切除術と言います。