歯のメンテナンス
「治す」から「守る」時代へ
昔は、虫歯や歯周病を防ぐための方法がありませんでした。
しかし今では、虫歯・歯周病を防ぐ方法があります。
「治療しに」歯医者に来るのではなく、
「治療しなくて済むように」歯医者に通うこと。
これが正しい選択だと、私たちは考えています。
虫歯・歯周病リスクチェックツール
当院では唾液検査による虫歯・歯周病リスクチェックサービスを行っています。
これまでの唾液検査は結果が出るまでに数日必要としたり、解析結果が患者様には難しいというデメリットがありました。
しかし、当院ではわずか5分でリスクを判定し、非常に分かりやすい解析結果を出すことができる機器を導入しています。
お口のケアが大切なのは誰しも理解していることです。
しかし、「行動」ができない。なぜ行動が伴わないかというと、「お口の状態が悪くなったときの不利益がイメージできない」ことと、「今のお口の状態を正確に把握していない」ことが上げられます。
当院では解析データ、そしてその解析データに基づく未来予想をお伝えし、患者様に「お口の健康の大切さ」をしっかりお伝えしております。
お口に対しての意識が変われば、おのずとご自宅でのケアもしっかり行うことができるようになり、「再発を防ぐ」生活習慣を獲得することができます。
当院の「予防」に対する考え方
私たちの使命は歯医者の利用の仕方を根本から変えてもらうことだと思っています。
歯医者は、痛みがあるときや詰め物などが外れたときに受診する方が多いと思います。
その場合、実はかなり状態が進行していることが多く、当然治療も大掛かりになります。
そして、頑張って治療が終わり『歯を治療したからもう安心!』と思われる方が多いと思いますが、実は、治療した歯というのは再発のリスクがとても高いのをご存知でしたか?
歯は生まれ持ったままの、天然の歯が一番強く長持ちします。安易に治療してしまうと、数年後に治療を繰り返すといった治療の悪循環に陥ります。
そうではなく歯科医院を『治す』場所から『守る』場所へと変えて行ったら、状況は一変します。
皆さんのお口を守るために一生懸命アドバイス、クリーニングをいたします。是非、歯のメンテナンスに取り組んで健康に過ごしていただくことを切に願っております。
当院の、虫歯・歯周病を防ぎ、そして再発しにくい予防処置の「体制」
予防処置における当院の体制をご紹介します。
体制1「細菌」に着目した治療法
虫歯・歯周病の原因は歯垢や歯石になります。
一般的にはこの歯石・歯垢を物理的に除去していくのですが、物理的に除去できるのは「目に見える部分」だけとなります。
先ほどもお伝えした通り、虫歯・歯周病のそもそもの原因は「細菌」ですので、目に見える細菌の塊である歯垢・歯石の除去だけでは十分ではありません。
怖いのは「目に見えない」細菌です。
では、目に見えない細菌をどのように除去していくのか? それをこれからお伝えしていきます。
特定した原因菌を直接叩く「3DS」~口臭改善にも効果あり
3DSという手法でお口の中の虫歯菌・歯周病菌を除菌・抗菌していきます。
具体的には、専用のマウスピース(ドラッグリテーナー)に薬剤を注入しお口に装着するだけで除菌していきますので、患者様への負担もかからず、治療も短期間で終了します。
3DSは原因菌の数を限りなくゼロに近づける治療ですので、継続使用することで、虫歯・歯周病の圧倒的な予防となります。下の画像は治療前と治療後の細菌数を表現したものとなります。
治療前 | 治療後 |
また、3DSの副次的効果として、口臭改善にも効果があります。
口臭の原因は9割が口腔内の細菌によるものであり、特に歯周病が進行している方は口臭も比例してきつくなる傾向があります。
3DSを利用することで、この口臭の原因となっている原因菌を除菌しますので、口臭も改善します。
体制2予防のプロ「歯科衛生士」の存在
歯科衛生士とは、単なる歯科医師のアシスタントではなく、文部科学省や厚生労働省から指定された専門学校を卒業し、国家資格を持つ専門職です。つまり、歯周病や虫歯から歯を守るための治療を行うことができるスペシャリストです。
当院では幅広い知識と経験をもった歯科医師と歯科衛生士が密接に連携することで、さらなる治療効果を実現しています。
予防処置の副次的効果 -本来の歯の白さに近づけます!!
当院では「細菌除去」に着目した処置を行いますが、もちろん一般的な処置も一緒に行います。
一般的な処置では主に歯石・歯垢を除去するのですが、この処置をすることで「本来の歯の白さに近づける!!」という患者様に嬉しい副次的効果があります。
これは歯石などを除去するとともに、ヤニ汚れ、茶渋などの着色も一緒に除去できるためです。
治療前 | 治療後 |
治療前 | 治療後 |
保険治療。クリーニングで歯の汚れを除去した症例。
リスクは、特にありません。
つまり、定期的(1~3ヶ月に1回)にクリーニングに通うことで、虫歯・歯周病予防にもなりますし、歯の白さを維持でき一石二鳥ということです。
最後に、院長からのメッセージ
一般の方々は、「歳をとれば、自然に歯が抜けてしまうものだ」とお考えの方がいると思いますが、事実は違います。 若いころから歯科医院で定期的にメンテナンスを受けていれば、多くの歯を残すことが可能です。
ある興味深い統計があります。
歯科医院での定期的な予防・メンテナンスを「した方」と「そうでない方」の年齢別の統計です。
これによると80歳のなったときに残っている歯の本数には9本近くの開きがでるという結果になりました。
また、「痛いときにだけ歯医者に通う方」と「定期的に通院する方」の「歯のライフサイクルと治療費を比較」した統計も非常に興味深いデータが出ています。
「3~6ヶ月に1回の定期的メンテナンスに行くのは面倒だし、料金も高くなりそうだな」と感じておられる方も多いと思います。しかし、結果はどうでしょうか。
定期的に通院した方が約300万円も治療コストがかかっていません。
また、歯科医師としてなによりも主張したい点は、「80歳になっても自分の歯でいられる」ことの素晴らしさです。
歯を失うことの辛さは、実際に失った方でないと分りませんが、事実、生活の質が落ちてしまいます。快適な老後を送るためにも、早いうちから歯のありがたみを理解し、日々のブラッシング、定期的なメンテナンスを生活習慣の1つに組み込むことが非常に大切となります。